FC2ブログ

のえみんち。

イラストエッセイを毎日更新中! 字が見づらい時は、インスタグラム「noemi2011」へどうぞ!

童話 でこぼこみちよりいやなもの

(ちょっと必要があって、お話を考えました。堅苦しくなく、教訓的でなく、子どもにとっつきやすく、そしていじめや偏見について自ら考えが及ぶように考えてみました。対象年齢・小学校低学年。童話を書いたのは久しぶり。)


でこぼこみちよりいやなもの

「ふとんがふっとんだ」
「アルミかんの上にあるみかん」

ぼくは、ダジャレのてんさいだ

でもなぜか、まわりの人に言ってもあまりわらってくれない
小さいころはわらってくれていた妹も、
さいきんは、ただ一こと「さむい」というだけだ

でも、一人だけわらってくれる人がいる
となりのクラスのたかしくんだ

たかしくんは車いすにのっている男の子だ
足が不じゆうで、手もゆっくりしかうごかない
はなし方もゆっくりで、自分がはなすよりきく方がとくいだ

そんなたかしくんは、ぼくのだじゃれに本気でわらってくれる
しかも、ぼくのしん作を楽しみにしていて、
ぼくが「あたらしいのができたよ」というと、
目をかがやかせてきいてくれてる

そんなたかしくんに、たいへんなことがおこった
たかしくんのクラスの男の子がたかしくんをひどくたたいて、車いすがたおれ、
手をこっせつしたんだ

となりのクラスのともだちにきくと
その子は名倉っていう子で、いつも何人かでたかしくんにいやなことを言ってからかったり、車いすをおしてたかしくんがこわがるのをおもしろがっていたらしい

ぼくは、たかしくんが入いんしているびょういんにとんでいった
「たかしくん、だいじょうぶ」

たかしくんは、ぼくに気がついて目をかがやかせた
「だい、じょう、ぶ」
たかしくんは、ゆっくりと言った。そのえがおで、ぼくはすこしほっとした。

となりには、たかしくんのお母さんがいて、りんごをむいてくれた
すこしはなしをしたあとに、お母さんがこんなことをぽつりといった

「この子は車いすだから、ころびそうになるのででこぼこみちはいやだけど、
よのなかには、でこぼこみちよりいやなものがあるのよね」

でこぼこみちよりいやなものってなんだろう、と思っていると、
たかしくんが思い出したように、うれしそうに言った。
ゆっくりだったけど、はっきりわかった。

「なぐらに、なぐられた」

ぼくと、たかしくんのお母さんは、いっしゅんかおをみあわせて、
そして、あはは、とわらった。たかしくんも、まんぞくそうにわらっていた。
スポンサーサイト



PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する